麻酔科学分野

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主任教授
中澤 春政
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概要

 麻酔科学は、手術などの侵襲から患者さんの安全を守るための学問として麻酔管理学を中心に発展してきました。近年では手術時の管理だけではなく、外傷、感染、痛みといった様々な生態侵襲へ対応するために、集中治療医学、ペインクリニック医学、緩和医療など幅広い分野へ広がっている学問体系です。

 当分野では、手術による合併症の予防や術後の痛みの少ない麻酔管理を実践するため、術前のリスク評価から、最先端の薬剤や器具を用いた術中麻酔管理、そして術後管理に至るまで、継ぎ目なく、質の高い麻酔管理を行っています。またペインクリニック領域では患者の問診、診察を通じて痛みの原因を診断することに重点をおき、除痛のための様々なブロックを迅速かつ丁寧に行うことで患者さんのQOL向上を目指しています。集中治療領域では、循環管理、呼吸器管理といった麻酔科学分野の専門性を活かし、主治医と協力しながら重症患者管理を行っております。

 研究面では、これまで、虚血性神経細胞死や敗血症性脳症とミトコンドリア機能不全についてメタボローム解析を中心とした研究を行ってきました。これらの研究結果を基盤として多臓器障害におけるミトコンドリア機能解析への応用や、術後患者の長期予後に及ぼす全身麻酔の影響について研究を進めています。とくに、重症病態において、骨格筋内でのミトコンドリアの形態異常や機能異常が、全身への炎症の波及を惹起することで引き起こさせる炎症性スパイラルの機序解明と新規治療薬の開発を目的とした研究を行っております。また、現在研究が急がれる麻酔の神経毒性についての研究も進めています。これらの研究に対して、基礎?臨床各教室、関連研究室(東京薬科大学、東京都臨床医学総合研究所)と連携し、脳障害、多臓器障害のメカニズム解析を行い、臨床へ還元するトランスレーショナル研究を目指しています。

教育内容

主な研究領域(研究内容)

  • 重症病態におけるミトコンドリア機能障害の原因解析と新規治療確立への応用
  • 虚血性脳障害誘発機序の分子生物学的解明と新規治療確立への応用
  • 麻酔薬の神経毒性誘発機構の解明
  • 麻酔と長期予後の連関解析
  • バイオマーカーによる臓器障害の早期捕捉法の確立
  • 敗血症性臓器障害誘発機構の解明と新規治療法確立への応用
  • 麻酔薬が白血球、血小板ミトコンドリア機能に及ぼす影響の解析

担当科目名名称

麻酔科学

講義概要

 麻酔科学、ペインクリニック学、集中治療医学の基礎的理解を通して、エビデンスに基づく安全で良質な医療を提供できる麻酔科医を目指して研鑽を行います。臨床面で直面する病態を基礎的に解明する研究に従事することで、臨床へ還元できるトランスレーショナルリサーチを行うことを目指しています。現在進行中のプロジェクトとしては、重症病態における骨格筋ミトコンドリア機能不全の原因解析と新規治療薬の開発や虚血性神経障害のメカニズム解析、麻酔薬が白血球や血小板ミトコンドリア機能に及ぼす影響の解析などです。これらの研究を通して各種病態に対する新規の診断法、治療法の開発に繋がる柔軟な思考力を養うよう指導しています。

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